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膝前十字靭帯損傷とは

膝前十字靭帯(ACL)は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)を繋ぐ靭帯で、膝関節を安定させる働きを担っています。ACL損傷は、靭帯の一部に傷がついたり、完全に切れた状態を指します。サッカー、バスケットボール、スキーなどのスポーツをしている際に起こる比較的頻度の高いケガで、自然治癒はしないため、再建手術が必要になります。

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現在の治療方法における課題

患者さんのハムストリング腱や膝蓋腱を採取しグラフトを作製し、関節内視鏡を使って膝関節に植え込む手術が標準治療ですが、この治療方法は健康な組織を採取せざるを得ないことに加え、感染症のリスクや運動機能低下などの弊害があります。さらに、再断裂患者や複数靭帯断裂患者では、移植するだけの充分な量の自家腱を採取できないという課題があります。

以上のことから、健康な自家腱を取らずに行える治療方法が待ち望まれています。

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独自の「脱細胞化技術」を用いて従来の治療の課題を解決

私たちは、生体組織から拒絶反応を引き起こす可能性のある細胞成分を除去し、体内に移植すると自己の組織を再生させる「脱細胞化技術」を応用して、膝前十字靭帯再建に用いる人工靭帯を開発しています。

これにより、生体親和性がありながら、
人工靭帯としての強度も備えた製品の開発が可能になります。

世界では、脱細胞化した動物/人の組織を利用した医療機器は 40 品目ほどありますが、いずれも薄膜や厚みのない組織を原料としており、腱のように厚みのある組織を脱細胞化した製品、靭帯のような強度が求められる製品は市場にはありません。私たちは、世界初の脱細胞化動物組織による厚みも強度も必要な人工靭帯の商品化を目指しています。

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